嬉しい知識またまた『図解生理学』(医学書院)を開いてみる。
「排便」の項の最初から読んでみることにしよう。
「糞便feceは、普通、下行結腸からS状結腸にあって直腸には存在しない」(195ページ)あれっ、と私は思う。
そうか、直腸には普通、糞便はないのか。
このことはちゃんと確認しておく必要がある。
私たちはなんとなく、直腸とは便をためるところだと思ってはいないだろうか。
特に摘便を日常的に行なっている介護職や介護者は、直腸に便があるのは当たり前だと思いこんでいるかもしれない。
続いて読んでみよう。
「これはS状結腸と直腸との間の輪状筋が収縮して糞便の通過を制限しているためで、量が多くなると自重によって直腸内に入るか、あるいは総購動によって直腸に送られる」
総蠕動という言葉が出てきた。
さいわい、『図解生理学』の前の項が、「大腸における消化」で、そこに説明が出ている。
「横行結腸以下の蠕動は、24時間に1~2回しか行われない。
しかし食事を摂ると、横行結腸からS状結腸にかけて急激に強い蠕動運動が起こる。
これは胃結腸(大腸)反射gastrocolicreflexによるもので、これによって結腸の内容が直腸に移送される。
これをとくに総(大)蠕動massperistalsisと呼んでいる」なるほど、朝食後に排便を催すことの多いのは、こうした仕組みによるのか。
こうした、日常の実感を意味づけてくれる理論は嬉しいなあ。